[01]ポリオレフィン時報への寄稿

平成25年6月6日

弁護士 藤野恵介

はじめまして。この度、貴重な紙面の一部をお借りして、法的問題について連載する場をいただきました。拙い文章ではございますが、気分転換に一読頂ければと思います。

自己紹介

私は、大阪駅前第二ビルの事務所で弁護士をしています。大事務所に勤めているわけでもなく、特定分野の権威でもありません。金銭貸借、建物賃貸借、労使トラブル、交通事故、刑事事件からご近所トラブル、マンション管理、家庭内不和、相続問題まで、相談があれば何にでも対応する、いわゆる『まち弁』です。何にでも対応するというと大げさですが、対応するとは、率直にいいますと、とりあえず話を聞くということです。そして、相談に来られた方がスッキリするにはどうしたらよいのかを一緒に考え、道具のひとつとして裁判所を使うことです。取りたくても取れないお金もあります。また、払いたくなくても払うしかないお金もあります。逆に、根本原因が感情的なものである場合、金銭の授受がなくても解決する場合もあります。

私は特定分野の権威ではありませんが、特定分野の権威であれば相談に対応できるかというと、そうでもありません。聞く気があるかないかだと思います。私は弁護士であり弁護士会に所属していますので、当然ながら、皆さんよりも法律情報、弁護士情報にアクセスしやすい立場にあります。周りには法曹関係者がたくさん居ます。その中には,私とは異なり,大事務所で働いている弁護士,特定分野を専門にしている弁護士,会社に勤めている弁護士など様々な弁護士が居ます。それだけでも、皆さんの力になれると考えています。

タイトルについて

この記事のタイトルに、弁護士アプリという表現を使いました。スマートフォンを利用していない方にとっては馴染みのない言葉かも知れません。アプリというのは,要するにソフトのことです。主に何かを調べたいときに使うソフトです。例えば,評判の居酒屋を探したいときには飲食店検索アプリを,電車の時刻表を調べたいときには時刻表アプリを,割り勘計算したいときには割り勘計算アプリを使います。私も、仕事上、地図アプリ、電車乗換アプリ,郵便番号検索アプリ、裁判手続費用計算アプリ,六法全書アプリ等を利用しています。しかし、弁護士アプリというものは存在しません。弁護士を探したいときに弁護士検索アプリというのはあるようですが,弁護士に相談して回答を得ることのできる弁護士アプリというものは存在しません。話を聞いて一緒にスッキリする方法を考えるという曖昧模糊な作業は、アプリにはできないからです。この記事が、皆さんにとって、弁護士を気軽に使うきっかけとなれば幸いです。

今後の予定

これからしばらくは、こちらで思いつくままに弁護士の利用法について私見を書かせていただく予定ですが、皆さんにとって実りのあるものでなければ意味がないと考えています。気になるトピックがございましたら、どしどしお寄せください。なお,ここでの記述は,あくまでも私個人の意見ですので,その点,ご了解ください。